2023年07月28日

瞬く長い7月

7月は大変でした。

元はといえば、小さなきっかけが僕の足元にコロコロと転がって、
「福井地域おこし協力隊、アーティストサポーター」という仕事を知ったことからでした。それが6月。

「福井に帰って、県が行う事業として芸術支援が出来る。」そう思うと急激に物事が変わる音がした気がしました。
多分近くにいた人たちも、その感じ、伝わってたんじゃないかな、変わっていく感じ。人生の匂い。

結果は、最終選考で不採用となりました。残念だけど、やることはやった。
もちろん何もなかったように日常に戻るんだけど、これを通じて知れたことも多いし、
こんな制度があるんだってことを書くのは福井のアーティスト達にもプラスだろうし、
僕なりに頑張ったから、気持ちの整理も含めて、友人たちに知って貰えたらと思って、これを書いています。


要は都市部から自治体へスキルのある人を募集して、自治体の問題解決に尽力し、移住もしてくれるといいねっていうもの。
聞いた限りでは、これを県が主導することも稀だし、福井において芸術分野でこういう動きは前例のないことだそう。

アーティストサポーターの仕事は(詳しくは県の公開情報を見てね)、
福井県内のアーティスト達の問題解決に向かって伴走支援すること。
そのための補助金制度などの申請案内や補助を行うこと。
端的に「公的なお金を使って福井の芸術文化を盛り上げよう」ということで認識しています。

募集の背景には、
数年連続1位の都道府県別幸福度ランキングだが、文化分野は40位台が続き見直しを図りたい。
ようやく開通する北陸新幹線に向けて、若い世代の移住者も増えつつあり、文化のレベルアップを図りたい。
そういう意図があると聞きました。

SNSを見ていると福井駅前とか各所でステージを解放していたりして、
そういう動きと根っこは同じです。


僕が書きたいことの第一は「そういう仕事の人がこれから出てくるぞ」ということ。
県内を走り回って、アーティストの手助けをしてくれる人がいて、行政との懸け橋になってくれる。
その関わりの中で、今まで僕らが持ってた苦悩を分かち合ったり、違う目線をくれたりする可能性があるのだから、
どうかそれをチャンスとして、いい方向に進んで欲しいということです。


第二に、これは「自分がやる場合」で想定していたことだから、あくまで想像なんだけど、
その人は任期の三年間、税金を貰って「文化の発展」という、めちゃめちゃ不透明で曖昧な実績を残さなきゃならない。
調べた限り件の幸福度ランキングの文化分野の指標って「映画館の数」とか「認定NPOの数」「余暇時間」とかで、
ハッキリ言って一人頑張ったところでそうそう上がるものではないと思うんです。

だからバンバン関わって、どんどん相談して、とにかくその人に「数の結果」を残して欲しいんです。
それは未来のため。数の結果が無ければ「不適当な予算」と判断されてしまうし、今後こういうアクションがなくなるかもしれない。
逆に言えば、何らかの数字が残って「これからだ」と感じられれば後続もしやすいし、
それが続くことが結果的に「文化の発展」(のようなもの)なのだと思うんです。


お金とか行政とかと、アートとか表現とかが関わって、そもそも良いことなのかどうかはよくわかりません。
全年齢対象の世界観ばかりでしゃらくさい予感もします。でも、それが賑わえばアングラの価値も出るかもと思う。
水を撒かずに花の色はわからない。
何より僕は「響のホール」が無かったら今の自分は存在してないし、あれもお金とか行政とかの結果です。
少なくとも僕や、僕らは救われたことがあったわけです。
だから僕は今回の動きを本当に歓迎しているし、自分が関われなくても成功して欲しい気持ちに偽りはないです。


ここからは、この機会に掘り下がった僕の気持ちの話。

東京に出て4年半くらい経ちました。始め「2年で帰る」と言いながら、
自分に出来ることもわからず、コロナもあり、お金の余裕もなくなり。
もう何百回も自問しては蓋をしてを繰り返し、今もまたその蓋を開けてしまった。

福井のことを思うほど自分の無力さが浮かびあがるようで、
しばらくは、無かったことのようにしていたのも確かです。

こっちで旧知の友人たちと会ったり、一緒に仕事が出来たりするのは本当に楽しいし、
ネットを通じて、僕の音楽的な技術を喜んでくれる人がいるのはとても幸福です。
もちろん少しずつだけど新しい友人も出来て、充足した時間もずっと増えました。
だから「ここで生きていく」でも全然いい。

じゃあどうして、この募集にノータイムで飛びついて、こんなに真剣に考えて、
真夏にスーツでとんぼ返りするようなことをしたんだろう。

元も子もないことを書くと、正直今の生活よりずっと条件は良かったので、足場が固まるとは思いました。
まぁでもそれだけなら、こっちで就職したって変わらないですね。要点なのは確かですが。

そもそも今日立ち消えた物事を冷静に分析するには早すぎたかもしれない。

でも強いて言えば、ワクワクした、ですね。
行政という新しい観点から自分のしてきたことを見られるとか、
いっぱいコネクション作って、お金の流れを作ってスタジオとか教室とか作るとか、
それを、ただ陽が昇って落ちていくだけで美しい街で、
人口が少ないから興味も年齢もぐちゃぐちゃの混沌の中で不思議な繋がりが新しい芽になるのをまた見たかった。
そういう青写真が不安より先に心を埋めていたというだけかもしれません。

こういうごちゃごちゃした理屈をこねず、人は「好き」と呼ぶのかもしれませんね。


正直、募集を見た時には「僕しかいないだろ(最適だろの方ね)」と思っていたので、もちろん多少落ち込んでますが、
分野も広いし、僕より向いている人がいるなら率直にその人に頑張って欲しいという気持ちです。
そう、ちょっと複雑な気持ちなので、
慰められてもニコニコしながら「良くなることを願うだけです」としか言えないので、
イイネで慰めてくれ!イイネで!!未来のことは何もかも未定!!!!!!またね!!!!!!
posted by よしだマン at 19:09| Comment(0) | TrackBack(0) | よしだマンの。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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